【山内】夏は短パン派じゃなくてフレレングス派の方へ。

皆様、こんにちは。

甲斐です。

今、新作の秋冬商品もそうですが

”今履ける”パンツを求められる方もまだ多くいっらしゃいます。

特に山内のパンツが好評ですので過去にご紹介させて頂いた事もございますが

本日は夏場でも快適なノーミュールシング・サマーウールイージーパンツを再度ご紹介させて頂きます。

やはりこの猛暑日続きで楽で涼しい快適パンツ探されている方も多く

すでに山内の春夏にリリースしたパンツを着用して頂いているお客様からは

「この時期調子良いよ」という声も多いです。

ラスイチだったフリーカット強撚ポンチパンツも先日完売。

本日は夏は「短パン派」じゃなくて「フレレングス派」の方へ向けてご紹介です。

夏にウール?

いやいや暑苦しくすら感じてしまうから「無し」と

イメージ的にきっぱりと履かないという選択肢を選ぶ方が大半かと思います。

(その反応が通常です)

しかし「無し」を「有りかも…」と思わせてくれる

ウールの高機能さをまずはまとめましたのでご確認して頂ければと思います。

▪︎春夏にもウールがお勧めの理由

①吸湿性に優れた素材だから。

ウールは天然繊維の中でも吸湿性を誇ります。

スポーツウェアの素材ではポリエステルなど

見た目的にも涼しげな素材を使用するのが一般的。
しかし実はポリエステルは特に丈夫な繊維ですが、

吸湿性は高くありません。なので汗をかいたらかきっ放し。

最近では、ウールの高い吸湿性が浸透してきつつあり

スポーツウェア界でも高い支持を得てきている素材です。

②発散性にも優れている。

吸湿しても汗を外に出せないと肌への張り付きベタベタや不快感を与えます。

しかしウールは発散性も高く、汗を衣類の外へ放出してくれるので

その不快感は皆無です。

③抗菌作用や消臭効果アリ

夏場の大敵といえば汗の臭い。

ですがウールは抗菌作用や消臭効果も備えているので

他の素材に比べると断然汗の臭いが気になりません。

冬は暖かく、夏には外気の暑さをシャットアウトしてくれるという

体温調整もしてくれる優れた素材のウール。

とはいえウール素材。

もちろん一昔前の”いわゆるウールパンツ”は暑くて

夏に履けない物ばかりでしたが羊毛を細く織り込み透湿性に優れた汗で蒸れにくい

最近のサマーウールは肌感触もシャリッとしていて、見た目も涼しげ。

そして着心地も夏に最適です。

これでもまだまだ信じ難いと思いますので

一度気になる方はご自身で「夏 ウール」で検索してみてください。

さらに詳しい情報がたくさん出てきます。

そのウールの高機能も兼ね備えた

「軽やか」で「涼しげ」な面構えと

「サラサラ」な履き心地のサマーウールを

使用した高機能で理想的なパンツはこちらです。

■山内 / ノーミュールシング・サマーウールイージーパンツ

 COLOR / CHARCOAL.NAVY

   SIZE / 2(S) 3(M) 4(L) 

   PRICE / ¥40,000(+tax) 

服の重要不可欠なポイントである脇線。

それを排除する事で生地にストレスを与える事なく

生地本来の落ち感をそのまま感じて頂けるパターン設計で仕上げたイージーパンツ。

素材は強撚のサマーウール。

山内が使用するウール物の全ては証明書付きの『ノーミュールシング』のみ。

肌に触れた時の感覚はウールとは思えないほどしっとりと、全く不快感を覚えません。 

強く撚ることで毛羽が少なくなり、ドライタッチで夏場に適した素材感に仕上げるとともに

強撚特有の落ち感、ドレープ感もこの素材の魅力のひとつ。

ウールパンツには裏地が付く事が常ですが

夏場でも涼しく心地よく着用できる様にあえて取り付けず仕立てています。

※ミュールシングウール / 子羊の臀部や陰部のシワに糞がたまりやすくウジ虫がわいてしまい

それを阻止するために無麻酔で皮膚やニックの一部を切り取る行為のことを指します。

 『ノーミュールシング・ウール』とはその名の通り

※ミュールシングを行っていない羊毛のことです。

【detail】

【着用写真】

着用モデル:身長173cm 55kg 着用サイズ: 2(S)

着用モデル:身長170cm 60kg 着用サイズ: 2(S)

着用モデル:身長183cm 75kg 着用サイズ: 4(L)

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【Designer’s voice】

こちらの「ミュールシング」をしていないウールを100%使用した

山内らしい綺麗なパンツも一宮の老舗のとあるお方との繋がりがきっかけでした。

私は若い頃に共通の知人の紹介で、産地である工場へ足を運んでいました。

当時はファッションショーでコラボレーションができないか…

というような話からお会いしたのですが、その時は互いにマッチングが上手くできませんでした。

そこから、「今は山内というブランドで一緒にメンズ服を作っています。

こだわりも強く、真剣に服作りをしているので、新作展示会にもしご都合宜しければお立ち寄りください。」

とご連絡したのは名刺交換してから5年くらい経っていたでしょうか。

冬なのに獣毛を使わず、植物性の繊維を重ねて寒さを凌げるように

生地を重ねて縫い合わせ、コートなどもお作りしていました。

そこにまさか次期社長さんが直々にお越しくださり

「あの~・・・冬物なのにウールを使わない理由には何かあるのですか?…」

の問いに

「あ・・・・・。まぁ….」と、デザイナーは正直に話しました。

ミュールシングという行為を知ってから、かわいそうだという気持ちになり

違和感があるなら使わない方がいいのかなと思った。


消費者はわからないから、メーカーである我々がセーブすべきではないか・・・、と。

その数年後にご連絡をいただいて、ミュールシングをしていない

ウールで織ったのでみていただけないでしょうか。とのお電話。

毛織物業界では、ウールというものは、沢山の羊の毛を混ぜて

紡績し糸状にしていくやり方なので、仕方がない。という考えでしたが

なんと叶わないはずの願いが叶ってしまったのです。

一人の力では及ばない事ばかりですが、一人が立ち上がれば変えられる事もある。

そして、いつも行き詰まっている時に手を差し伸べてくださる方は、

歴史やキャリアをお持ちなのに、腰が低く頭が垂れ、人として素晴らしいお方でした。

ご縁というものは不思議なもので、今でも感謝しかありません。

そんな思い入れのあるウールに、我々の造語にはなりますが

反対したい気持ちと、羊さんにも敬意を払い『NOミュールシング』と名付けました。

工程別に生産者のサインが入った賞状のような証明書を付けて

納品してくださる特別な生地に最初は由緒正し過ぎるあまり

恐れも多く、捻りもない真っ向勝負のメルトンコートを第一弾でお作りし発表しました。

それから秋冬コレクションを行っていくにつれ、少しずつデザイン的にも作り方的にも

生地との相性を考え、山内らしく、品のあるカジュアルウェアに落とし込んでいく作業が繰り返されています。

今年のワンカットパターンによる “自宅でも寛げる” 贅沢なイージーパンツ

まずはTシャツに裸足で。また、シャツとジャケットに合わせて。

思い思いに堪能していただけたらと思います。

こちらの生地屋さんはテーラーさん御用達の織屋さんで

カジュアルウェアに取り組んでいるのは山内だけとのことで

そのお方もシャツとパンツをお仕事でも着用し、我々のブランドが

使わせていただいている事を喜んでくださっているそうです。

山内のやり方は、じっくり時間をかけるため、しつこいという難点もありますが

長期スパンで物事を考えるからこそ、動く壁があるのだと感じます。

今後も私達が何かのお役に立てる様、洋服作りだけでなく

互いに相乗効果が発揮できる新たな事柄にも出会えるといいなぁと思っています。

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自分はどんなに暑くても夏は短パンじゃなくてフレレングス派だという方に

ぜひ履いて頂きたい山内の快適パンツです。

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

参考にして頂けると嬉しいです。

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