【山内】秋から着始めたくなるウールシャツ。


皆様、こんにちは。

甲斐です。

本日より開催しております特別企画「山内のふく。展」 

個人的にも「こんなのあったんだ」という程初めて見る商品も多いので

かなり新鮮な店頭を過ごしています。

その中でもこの機会でしかなかなか出会えないアイテムが実際に見て、触れて

着て頂けるのは今回だけとなります。

全商品を1着1着ブログで紹介するのは厳しいかと思いますので

本日は早めに紹介しておきたいと思いましたシャツをご紹介させて頂きます。

単色ではなく渋目の配色で構成された他にはないバイカラー。

そして首元から脇下にかけて一直線に切り替えられた変形のラグランスリーブ
 

肌へのチクチク感は、一切ないノーミュールシング・ウールを採用。

外や室内の光の明るさによって見え方の変わる色合い。

着用して動くたびに靡き姿を変えるドレープ感。

触った時に分かる圧倒的な素材の良さ。

魅力の詰まった、山内のものづくりの素晴らしさを感じる1着です。

■山内 / 【特別販売】ノーミュールシング・ウールシャツ 1819a42

 COLOR / BROWN

   SIZE / 2(S) 3(M)

   PRICE / ¥44,000(tax in) 

表地にはウールの産地のしても知られる尾州(ビシュウ)産の

super100’sの軽量ウールフラノを採用したシャツになります。

ウールですが非常に軽量で、織りと仕上げで

カシミアタッチにまで仕上げた高級感のある雰囲気となります。

手織りに近い低速シャトル織機で丁寧に織り上げ、ウールの特性を最大限活かしています。

またウールらしいウォーム感もしっかりとあり

秋から着始めたい気持ちにさせてくれる少し毛羽立った温かみのある風合いが特徴です。

背中は袖と続きのパターンで、前はラグランスリーブのような切り替えのデザイン。

単色ではなく渋目の配色で構成された他にはないバイカラーは新鮮ですが

とても雰囲気のある1着です。

背中から袖にかけてはメランジ感のあるダークブラウン

前身頃のみはメランジ感のある茶色寄りののオリーブで構成。

バイカラーとは言っても対照的なカラーではなく

あくまでさり気ない変化をもたらした山内らしい男の色気を感じる配色。

メランジ感のあるダークブラウンと茶色寄りののオリーブは

非常にトーンが近しいので、2色使いながらも落ち着いた印象にまとまっています。

着丈・袖丈ともにベーシックなサイズ設計ですが

身幅はたっぷりとボリュームがあり、しっとり落ち感のあるウールを採用しているので

艶やかさを感じる程よいドレープ感が出ています。

肌に触れるウールのしなやかさととろみは

今までのウールのイメージを良い意味で変えてしまうと思います。

※ミュールシングウール

羊の陰部を切り取る行為で羊への虐待行為ともとれるミュールシング。

子羊の臀部や陰部のシワに糞がたまりやすくウジ虫がわいてしまい

それを阻止するために無麻酔で皮膚やニックの一部を切り取る行為のことを指します。

 『ノーミュールシング・ウール』とはその名の通りミュールシングを行っていない羊毛のことです。

【detail】

毎度毎度ではございますが山内の代名詞でもある縫製者タグ。

今回も縫製者としてよくお見かけする水出千代子氏です。 このとろみのある生地のシャツをここまで丁寧すぎるほどに綺麗に縫う技術。 本当に素晴らしいですね。

【着用写真】

着用モデル:身長170cm 65kg 着用サイズ:2

【Designer’s voice】

最後にデザイナー山内章弘氏の奥様目線でのお言葉をお借りし

「ミュールシング」をしていないウールを100%使用したきっかけをご紹介させていただきます。

非常に興味深いエピソードです。

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こちらの「ミュールシング」をしていないウールを100%使用した

山内らしい綺麗なパンツも一宮の老舗のとあるお方との繋がりがきっかけでした。

私は若い頃に共通の知人の紹介で、産地である工場へ足を運んでいました。

当時はファッションショーでコラボレーションができないか…

というような話からお会いしたのですが、その時は互いにマッチングが上手くできませんでした。

そこから、「今は山内というブランドで一緒にメンズ服を作っています。

こだわりも強く、真剣に服作りをしているので、新作展示会にもしご都合宜しければお立ち寄りください。」

とご連絡したのは名刺交換してから5年くらい経っていたでしょうか。

冬なのに獣毛を使わず、植物性の繊維を重ねて寒さを凌げるように

生地を重ねて縫い合わせ、コートなどもお作りしていました。

そこにまさか次期社長さんが直々にお越しくださり

「あの~・・・冬物なのにウールを使わない理由には何かあるのですか?…」

の問いに

「あ・・・・・。まぁ….」と、デザイナーは正直に話しました。

ミュールシングという行為を知ってから、かわいそうだという気持ちになり

違和感があるなら使わない方がいいのかなと思った。


消費者はわからないから、メーカーである我々がセーブすべきではないか・・・、と。

その数年後にご連絡をいただいて、ミュールシングをしていない

ウールで織ったのでみていただけないでしょうか。とのお電話。

毛織物業界では、ウールというものは、沢山の羊の毛を混ぜて

紡績し糸状にしていくやり方なので、仕方がない。という考えでしたが

なんと叶わないはずの願いが叶ってしまったのです。

一人の力では及ばない事ばかりですが、一人が立ち上がれば変えられる事もある。

そして、いつも行き詰まっている時に手を差し伸べてくださる方は、

歴史やキャリアをお持ちなのに、腰が低く頭が垂れ、人として素晴らしいお方でした。

ご縁というものは不思議なもので、今でも感謝しかありません。

そんな思い入れのあるウールに、我々の造語にはなりますが

反対したい気持ちと、羊さんにも敬意を払い『NOミュールシング』と名付けました。

工程別に生産者のサインが入った賞状のような証明書を付けて

納品してくださる特別な生地に最初は由緒正し過ぎるあまり

恐れも多く、捻りもない真っ向勝負のメルトンコートを第一弾でお作りし発表しました。

それから秋冬コレクションを行っていくにつれ、少しずつデザイン的にも作り方的にも

生地との相性を考え、山内らしく、品のあるカジュアルウェアに落とし込んでいく作業が繰り返されています。

今年のワンカットパターンによる “自宅でも寛げる” 贅沢なイージーパンツ

まずはTシャツに裸足で。また、シャツとジャケットに合わせて。

思い思いに堪能していただけたらと思います。

こちらの生地屋さんはテーラーさん御用達の織屋さんで

カジュアルウェアに取り組んでいるのは山内だけとのことで

そのお方もシャツとパンツをお仕事でも着用し、我々のブランドが

使わせていただいている事を喜んでくださっているそうです。

山内のやり方は、じっくり時間をかけるため、しつこいという難点もありますが

長期スパンで物事を考えるからこそ、動く壁があるのだと感じます。

今後も私達が何かのお役に立てる様、洋服作りだけでなく

互いに相乗効果が発揮できる新たな事柄にも出会えるといいなぁと思っています。

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たかがシャツ、されどシャツ。

シャツ好きの方が多い当店ではございますが

シャツはあんまり着ないという方も、まずは試着だけでもして頂きたい山内シャツ。

パッと見での良さもありますが

まじまじとよく見ると新たな発見や

ワクワクするようなポイントもたくさんあります。

山内が提案するシャツ、ぜひ袖を通して頂けると嬉しいです。

最後までご覧頂きありがとうございました。

参考にして頂けますと嬉しいです。

【info】

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■特別企画「山内のふく。展」 

【開催期間】

9月11日(土) – 9月26日(日)

【開催場所】

VIARESTA / 愛知県名古屋市中区栄3丁目11−20

【イベント内容】

この度「山内のふく。展」と題しまして

山内の過去の名作、定番コレクション、当店の別注商品

山内のアトリエにて保管していた希少な作品を

取り揃えた展示販売する特別企画を開催させて頂きます。

現在当店で展開している商品だけでなく当店への未入荷商品

山内のアトリエにて保管していた希少なアーカイブストック

完売アイテムの再入荷、別注商品の再販など山内の商品が勢揃いいたします。

あの存在感のあるコートやブルゾン。

素材にファンがいるというほど過去に展開していて好評でした

あの素材で製作されたジャケット。

定番シャツから、レアなシャツ。

そしてパンツやカットソー。

秋冬商品だけでなく春夏商品も

この特別企画でしかご覧いただけない作品を集めさせて頂きました。

【注意事項】

※期間中、御来店頂いたお客様全員が対象となります。

※感染予防対策のため入り口にアルコール消毒液を設置させて
 頂いておりますので除菌をして頂きご来店下さいませ。

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■投稿者 / 甲斐 元貴(カイ モトキ)

■年齢 /  25歳

■VIARESTA歴 / 3年

■出身地 / 宮崎県延岡市

■KAI Instagram : https://www.instagram.com/_motoki_kai/

VIARESTA 名古屋市中区栄3-11-20
052-252-7688
MAIL: info@viaresta.jp

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