- 目指したのは”ブランドらしさ”と他にはない”高級感”。
- 別注アイテムを作る際に「どういったモノがお客様に喜ばれるのか…」を前提に、他にはない1着を提案しようと考えながらピン!と浮かんだトピック。
ブランドロゴで勝負をしないjunhashimotoではアイコンが1つのキーポイント、
そのアイコンといえば”ジュラルミン釦”と”ラッカーニ社製のジップ”の2つ。
そのアイコンを使った当店だけの別注アイテムを製作できないかなぁ…と閃き、模索。
シャツやアウターではこの2つのアイコンを使ったアイテムがこれまで多数展開、Tシャツではジュラルミン釦を使ったヘンリーネックTなどがこれまであった…
「どうせならコレクションでは展開のない目新しいアイテムを製作したい。」
それでいて、junhashimotoユーザーのお客様にも喜ばれるモノ…
「ん?ラッカーニジップを使ったTシャツってこれまでなかったのでは?」
と考えましたが、まずTシャツにジップを装飾すること自体があまりないかと。アウトドアブランドのソレであればありそうですけどね、機能性に特化したような。
そんなわけでブランドのアイコンであるラッカーニジップを使ったTシャツ、作ろ!と、なんとも勢いに任せた考えの中から知恵を振り絞りイメージを。
(ノリで浮かんだ案ですがこっからは本気で考えながら製作していますよ) - まず始めに「ラッカーニジップ、どこに使おうか?」の疑問が浮かびましたが、ここはすぐに解決…「Tシャツにポケットを施し、そこに装飾しよう」 いわゆるポケットTですね、世の中の数多くのブランドでも展開されるソレです。
- 通称ポケTの一般的なデザインは横にポケット口があり、そこにモノを収納。ならばポケット口をジップで開閉するデザインで!と閃きましたが、大きな落とし穴。まず、ラッカーニジップって素材の性質上『重いですよね?』横にジップを装飾した際に考えらることはその重さにTシャツの生地が負けて、 ポケット口が緩くなり下へだら〜んと生地が落ちてしまうイメージが先行。デザインとしては『アリ』なのかもしれませんが、 理想のポケットTとは違うなぁ…と再考し、浮かんだ解決策、
- 「いっそのこと、ポケット口を縦にしてみては?」
そうすれば生地が重さに負けてしまうデメリットも解消されますし、最低限のモノもスムーズに入れやすい機能性も完備。
ポケットのマチは無くし着用した際のスッキリとした見た目はキープ、縦に走るジップの存在感も『服としての見た目』の理にかなっている。 こうして行き着いたのが今回のポケTのデザインです。 - 続いてベースとなるボディ生地
- 『ラッカーニジップ=高級感』と安易に浮かんだ私の頭の中。
それであれば「せっかくの別注品だし、生地も高級感のあるモノを!」
と、数ある生地スワッチも確認しながら「コレだな」と思える素材に出会えました。
毛羽を抑えつつシルケット加工を施し、タフながら高級感を演出したコチラの綿素材です。
シルケットとは綿糸を引っ張りながら水酸化ナトリウム濃厚溶液で処理したのち、
水洗いすることによってシルクのような光沢と風合いを得る加工法です。
“吸湿撥水性”と”速乾性”も同時に得られ、汗のベタつきを抑える面も嬉しいポイント。
綺麗な表面感が特徴で上品な光沢を放つこの生地であれば、
ラッカーニジップと組み合わせた際の見え方はまさに『高級なTシャツ』 - 理想通り、いや”それ以上”のポケットTを製作することができました。
- Shop manager:三浦