あまりニット製品を製作していない山内ですが、その理由の一つにリブ選定の難しさがあります。
般的なカットソー商品であれば、袖口や裾、襟ぐりにリブが取り付けられていることが多くあります。
身頃とリブは基本的に違う編み地のものを使用することが多いのですが、身頃の生地の厚みや風合いとリブの厚みや風合いとの相性が良くなければデザイン的にとてもアンバランスなものになってしまうと考えています。
身頃とリブを同じ糸で製作してもなかなか思う様にいかないことも多々あります。
しかし、今回のアイテムは身頃とリブの相性がとても良く、つのアイテムの中で完全に統された世界観を感じることができます。
身頃と同じ糸を使用したウール100%素材のリブは、テンションや厚みが絶妙で、身頃と合わせた際の統一感は本当に素晴らしく最高の出来栄えです。
必要な運動量を加味したジャストサイジングなパターン設計で、プレーンでデイリーな最上級素材のアイテムとして提案します。
接ぎ目は全てまたぎの3本表振り仕様で、一つの接ぎ目に3回ロックをれなければいけない仕様の為、とても時間がかかる縫い方ですが、シームがフラットになり着用した際に感じる縫い代の厚みもありませんし、表からロック糸がそれぞれのパーツを跨いで縫い合わせている様が何よりも大好きな縫い方です。
表地説明
ノーミュールシングウール・ダブルフェイスニット(東京産地)
表面ウール、裏面がウーリーナイロンの二重織組織のニット素材。
表面のウールは東京小野メリアスの特許糸テクノラマを使用しているため、ウール本来の特性を保ちつつも、 ご家庭洗濯での形状変化がなく常に美しい状態を保つことが出来ます。
また、裏面のウーリーナイロンは、ウールとナイロンを組み合わせた素材であり、ウールの保温性とナイロンの耐久性を兼ね備えています。
この組み合わせにより、生地は耐久性がありながらも肌あたりが優しく快適な着用感を実現しています。
さらに、密度を高めたミラノリブ組織で編まれているため、ニット素材としては形状を保ちやすく、伸縮性がありながら形状のキープ力がある事や、 ピリング(毛玉)の発生率が低いことも特徴の堅牢度の高いテキスタイルです。
ウール特有の上品な見栄え、耐久性、メンテナンスの手軽さ、すべてを兼ね備えたスペシャルな純日本製ニットです。
Buyersコメント
春先から秋口といった何を着ていいか分からないシーズンにもってこいの1着。
渋みのある色味に色気のある素材感が非常にマッチしたカーディガン。
着た瞬間の圧倒的な高揚感を味わってください。